ビタミンC・E誘導体について

ビタミンCはコラーゲンや骨、神経伝達物質などの多くの重要な生体成分の生成にとり必要不可欠な栄養成分であり、皮膚においては「ニキビ改善効果」「シミ改善効果」「シワ改善効果」など、多岐にわたる働きが報告されています。

ところが、ビタミンC自体は不安定で、速やかに分解されて体外へ排出されてしまう性質を持っています。又、強い紫外線によってビタミンC自体が活性酸素の一つの”ビタミンCラジカル”に 変化してしまうことがあります。
これが逆に私たちのお肌に悪影響を与えてしまう可能性があるのです。

そこで、このような欠点を補うために開発されたのが「ビタミンC誘導体」です。ビタミンCに様々な成分を結合させることで安定性が高くなり、さらには皮膚にも入りやすくなります。 皮膚に浸透した後、ビタミンCに変換されるなどして機能を発揮します。

美肌に欠かせない万能成分 ビタミンC誘導体の7つの
美肌効果

  1. 抗酸化

    UVによる活性酸素除去

  2. 抗炎症

    毛包周囲の炎症を抑制

  3. 抗老化

    老化細胞の不活性化

  4. 抗メラニン

    メラニンを薄くする作用
    メラニンの合成を抑える作用

  5. 抗シワ・たるみ

    コラーゲン合成を促進する
    作用

  6. 抗アクネ

    アクネ菌を抑制

  7. 抗毛穴

    皮脂の分泌を抑える

ビタミンC誘導体の7つの美肌効果

スーパービタミンC

従来から使用されているピュアビタミンC(アスコルビン酸) は、即効性が高い半面、壊れやすい不安定な物質のため、高濃度に配合しないと肌に浸透しにくい問題点があります。 また、高濃度であれば肌への効果も期待できますが、肌への刺激が大きくなる可能性も否定できません。 スーパービタミンCは、そうしたピュアビタミンCのデメリットを解決したもの。 ビタミンCの性質を安定させる物質を結合することで、安定性や浸透性を高めると同時に+αの機能をもたせた、新たにデザインされたビタミンCといえるのです。

※アイ ・ ティー ・ オーではビタミンC誘導体を「スーパービタミンC」 と呼称しております。

  • 水に溶ける=水溶性スーパービタミンC

    ニキビへの確かな効果が多くの学会で発表されている水溶性スーパービタミンC。
    アイ・ティー・オーでは「リン酸型」とよばれる2つのタイプをおすすめしています。
    過剰な皮脂分泌を抑える効果や抗酸化効果で、ニキビのみならず、毛穴の目立ちやメイク崩れにも好評を得ています。

    • APS アスコルビルリン酸Na

      クリニックなどでニキビや毛穴の施術に広く使われる「APS」

      ビタミンC にリン酸とナトリウムを結合させた、ベーシックタイプとも呼ばれるスーパービタミンCです。 肌への浸透性や安定性に優れています。 水に溶けやすい性質を活かし、化粧水や美容液などに配合が可能です。皮脂の分泌を抑制し、過酸化脂質や免疫細胞が発生させる活性酸素を消去し、炎症を防ぐことから美容皮膚科やクリニックでニキビや毛穴の施術に使われています。 水に溶かすとマイナスの電荷を持つのでマイナス電極で導入するイオン導入に適しています。

    • APM アスコルビルリン酸Mg

      皮脂を抑制し炎症を抑える「APM」

      ビタミンCにリン酸とマグネシウムを結合させた、マグネシウムも補給できるスーパービタミンCです。
      「APS」と同じ機能を持っていますが、「APS」と異なるのは、ナトリウムがマグネシウムになった点です。APMは、水に溶かすとプラスの電荷を示す不思議な性質を持っています。一般に、皮膚に塗布する物質は、マイナス電荷よりプラス電荷の物質の方が入りやすいと言われており、クリームなどに配合することにより、より長時間肌に浸透させることができます。シミ、シワ、ニキビや毛穴の改善に使われます。

    • A2G アスコルビン酸グルコシド

      水溶性で安定なスーパービタミンC

      APSとAPMがビタミンCに変換されやすいため、化粧品製剤の変色や異臭の原因となることがありますが、このA2Gは、酸性〜中性〜アルカリ性の化粧品でも長期間安定なので、世界中の多くの化粧品に配合されています。「中性ビタミンC」と言われることもあります。A2GをビタミンCに変換するグルコシターゼという酵素は、実は皮膚よりも小腸に多く存在するために、サプリメントやドリンクの原料としても非常に有効です。ビタミンCは胃などで多くが分解されてしまいますが、A2Gはその多くが小腸に到達し体内吸収されるのです。その為ビタミンCサプリで胃痛が気になるという方には、A2G配合のドリンクがおすすめです。

  • 油に溶ける=油溶性スーパービタミンC

    油溶性タイプの最大のメリットは、肌本来がもっている脂質となじみが良く、長時間皮脂にとどまりやすいところ。
    時間をかけてじっくりとビタミンCに変換されるため「持続型」とも呼ばれます。

    • VC-IP テトラヘキシルデカン酸

      高い保湿力でしっとり潤う「VC-IP」

      ビタミンCにイソパルチミン酸(化粧品成分としてよく使われる脂質の一つ)を結合した油溶性のスーパービタミンCです。
      保湿効果が高く肌がしっとり潤うので、乾燥が気になる肌におすすめです。
      油に溶けやすいことから、油分を多く含む乳液やクリームに多く用いられています。
      クレンジングや洗顔料に配合した場合、水道水中に含まれる塩素から肌を守る効果もあります。

  • 水にも油にも溶ける=両親媒性スーパービタミンC

    ビタミンCをいかに肌深部まで持続的に安定して届けるか...。
    「次世代型」ともよばれる両親媒性スーパービタミンCは、この課題をクリアすべく生まれました。
    外用塗布で真皮まで浸透するため、シミやシワへの直接的なアプローチも可能です。

    • GO-VC® カプリリル2-グリセリルアスコルビン酸

      どんな肌質にもどんな肌悩みにも対応できる、万能タイプの両親媒性スーパービタミンC「GO-VC®」

      ビタミンCにグリセリン(保湿成分の一つ)とオクタノール(アルコールの一つ)を結合しており、脂質を含まない特殊な両親媒性のビタミンCです。他のグリセリン型ビタミンC類と異なるのはアクネに対する抑制力が大きくそのエビデンスが多いことです。非常に高い安定性と保湿力が大きな特徴で、脂質を含まずべとつき感が少ないため、あらゆる肌質の人に好評を得ています。 DDS(成分輸送製剤)カプセルの構成成分としても注目されています。

      化粧水からクリームまであらゆるタイプのコスメに配合することが可能です。

      GO-VC®は、ビタミンCに変換されなくても作用し、新知見として、メラノソーム輸送阻害作用による美白効果、シワ抑制、皮膚幹細胞刺激作用による皮膚再生・ピーリング作用、 タイトジャンクション強化作用による保湿効果などが発表されています。ビタミンCラジカル(活性酸素の一つ)の発生が小さいため今一番注目のスーパービタミンCです。

    • APPS パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na

      浸透性の高さが人気の秘密「APPS」

      ビタミンCにリン酸とパルチミン酸を結合したスーパービタミンCです。
      水にも油にも溶ける両新媒性の性質を持つため、肌ヘの浸透性が高く速やかにビタミンCになる特徴があります。

      化粧水やクリームなどのコスメに配合が可能です。化粧品製剤中でもビタミンCとなるために、ビタミンCによる褐変や脂質に起因する沈殿が発生する原因となることがあります。

    • ECP (アスコルビル / トコフェリル)リン酸K

      CとEのWパワー「ECP」

      水溶性のビタミンCに油溶性のビタミンEをリン酸で結合させた両親媒性のスーパービタミンCです。カリウムも補給できるスーパービタミンCです。
      ビタミンCの働きとしてビタミンEをリサイクルするという重要な働きが知られています。ビタミンEは、脂質が過酸化脂質(活性酸素の発生源)になるのを防いでくれる重要なビタミンですが、その過程でビタミンEラジカルになり副作用を生じさせます。これを元のビタミンEにリサイクルしてくれるのがビタミンCなのです。ビタミンCとビタミンEを同時に供給することにより、より持続的な抗酸化効果が期待できます。肌への浸透性や安定性にもすぐれています。水に溶けやすい性質を生かし、化粧水や美容液などに配合が可能です。

    • TPN トコフェリルリン酸Na

      ビタミンCの生体内ブースター・スーパービタミンE 「TPN」

      ビタミンCの効果を倍増させる成分として従来からビタミンEとの相乗効果が報告されています。その理由としてヒトの体が、血液などの水溶性成分と脂質などの脂溶性成分の2種類の物質から構成されており、ビタミンCは水溶性成分、ビタミンEは脂溶性成分の酸化に対して抑制効果を発揮する為です。又、ビタミンEがビタミンCによりリサイクルされるというのも相乗効果を生み出す理由の一つでしょう。そこで注目されるのが、スーパービタミンCと相性の良いスーパービタミンE 「TPN」 の存在です。安定性が高く、効果が持続するビタミンEとしてTPNはまさに、スーパービタミンEの代表格と言ってもいいでしょう。